今回は、京都府京都市上京区に鎮座する「晴明神社」をご紹介します。
晴明神社は、陰陽師としてその名を知らない人はいないであろう「安倍晴明」を祭る神社です。
様々な逸話にも登場する「京一条戻橋」のすぐそばに鎮座しています。
決して広くはない神社ですが、金閣寺や清水寺と並んで、京都観光ならぜひ訪れておきたい神社です。
それでは、晴明神社へお参りしていきましょう。
晴明神社の由緒
京都府京都市は上京区。
観光客が毎日数多く訪れる「二条城」と同じ、府道38号線(通称・堀川通り)沿いに鎮座するのは「晴明神社」です。
読み方は「せいめいじんじゃ」。
神社の創建は西暦1007年。
西暦1005年に安倍晴明がこの世を去った2年後の創建です。
晴明の遺業を讃えるため、当時の天皇である一条天皇が創建したと伝わります。
かつては広大な境内を誇る大きな神社でしたが、戦国時代における度重なる戦火や、太閤・豊臣秀吉の都市整備などによりその規模は縮小し、やがて荒廃していきました。
しかしながら、平成に入ると夢枕獏先生による小説「陰陽師」を原作とするドラマや映画が空前の大ヒットとなり、世の中は晴明ブームが巻き起こります。
野村萬斎主演の映画『陰陽師』(2001年公開)は興行収入30億円を超え、続く続編『陰陽師Ⅱ』(2003年公開)も大ヒットとなりました。
あなたも1度は観たことのある映画ではないでしょうか?
このブームにより、全国から晴明神社への参拝客が多数訪れるようになり、晴明神社は一躍、現代における著名神社への仲間入りを果たします。
晴明神社へ参拝
片側3車線の大きな府道38号線(通称・堀川通り)を二条城を越えて北上していると、左手に一の鳥居が見えてくるのが「晴明神社」です。
府道に面しており、道に迷うことはまずないでしょう。
社殿は安倍晴明屋敷跡に鎮座しており、安倍晴明と時を越えて同じ場所に立つことが出来る貴重な場所でもあります。
一条戻橋
一の鳥居をくぐると、すぐ左手に小さな一条戻橋があります。
この小さな一条戻橋は、平成7年まで実際に使用されていた欄干と親柱を晴明神社境内へと移築したものです。
現在の一条戻橋は、晴明神社から南に約100m進んだ位置にあります。
晴明神社一の鳥居から一条戻橋は目視で確認できる距離にあるので、晴明神社へお参りする前に一条戻橋に立ち寄っておくのも良いでしょう。
晴明神社にある一条戻橋の横には、安倍晴明が使役していた式神の像もあります。
安倍晴明は陰陽師として式神を使役していましたが、妻であるとされる「梨花」という女性は一般の女性ながら霊力があり、この世ならざる者を視ることが出来ました。
その為、安倍晴明は妻が怖がるからという理由で、屋敷近くの一条戻橋の下にこの式神を控えさせていたそうです。
また、この一条戻橋は源頼光四天王の1人、渡邊綱(わたなべのつな)が鬼と戦って片腕を切り落とした場所としても有名です。
この鬼は茨木童子だったとする説もあり、平安時代から戦国時代に至るまで様々な逸話が残されています。
晴明神社本殿
御祭神:安倍晴明之御霊
二の鳥居をくぐると、すぐ目の前に晴明神社の本殿があります。
右手には手水舎がありますので、ここで口と手をお清めしましょう。
厄払いの印である五芒星が描かれた提灯にわくわくしながら、二礼・二拍手・一礼にてお参りします。
本殿に向かって右手には厄除桃(やくよけもも)と御神木である楠(くすのき)があります。
厄除桃には自身の厄を撫で付け、御神木からは大地の力を授かることが出来ますので、ぜひその手で触れて御利益を授かりましょう!
本殿に向かって左手には御祭神である安倍晴明の座像があります。
また、壁際には安倍晴明が残した伝説が絵画と文章にて紹介されていますので、こちらもお見逃しなく!!
清明井
晴明神社の手水舎横、地面に描かれた北斗七星の先に弱噴水のような井戸があります。
ここから湧き出る清水は「晴明水」と呼ばれており、無病息災の御利益があると言われています。
また、この湧き水を千利休や豊臣秀吉も茶の湯として用いたと伝わります。
井戸には五芒星が描かれており、その頂点の1角から水が流れ出るようになっています。
この向きはその年の恵方を向くように晴明神社の神職さんが晴明井を回転させているそうですので、勝手に動かしたりしないように注意しましょう。
今年(2019年)の恵方は「東北東」ということで、「寅」と「卯」の間に水が流れ落ちていました。
この晴明水は参拝者が自由に汲んで持ち帰って飲む事もことも出来るそうですが、そのままの状態では飲用に適さないのでは?と思ってしまいました(笑)
末社・齋稲荷社
御祭神:宇迦之御魂大神・菅原道真・地主神
本殿右横には、稲荷社・天満社・地主社が合祀された末社・齋(いつき)稲荷社が祀られています。
齋(いつき)というのは、神社へ奉仕する巫女がこもる場所を表す「齋院(さいいん)」に由来するそうです。
安倍晴明は狐の子であり、お稲荷様の生まれ変わりだとする言い伝えもあり、全国各地でお稲荷様と一緒にお祀りされています。
晴明神社で頂ける御朱印と受付時間
晴明神社で頂ける御朱印はコチラ。
初穂料は300円です。
御朱印は授与所にて頂くことが出来ますが、半紙書置きのみとなっています。
御朱印が頂けるのは、授与所が開いている9時~17時半までとなっていますのでご注意下さい。
またオリジナル御朱印帳も頂くことが出来ます。
なお、こちらのオリジナル御朱印帳には直接御朱印を書いて頂くことが出来ます。
他にもお守りなどを頂くことが出来ますが、京都に住んでいると五芒星の魔除けステッカーを貼っている乗用車をよく見かけます。
参拝した日はあいにくの雨模様だったので、授与所の中にある休憩処で少し雨宿りをしていたのですが、ふと授与所を見渡すと、著名な芸能人やスポーツ選手の絵馬が掛けられていました。
その中には、あの「羽生結弦選手」の絵馬も!
羽生結弦選手は、2015年シーズン、2017年シーズンで映画『陰陽師』のサウンドトラックから7曲を自身で編曲し「SEIMEI」というプログラムで安倍晴明を演じました。
平昌オリンピックにおいて金メダルを獲得した彼の「SEIMEI」は、“伝説のプログラム”と呼ばれています。
羽生結弦選手のファンにも嬉しい場所かもしれませんね!
また、一の鳥居そばには晴明神社公認の記念品販売所である「桔梗庵」もありますので、お土産を購入する際は立ち寄ってみると良いでしょう。
晴明神社へのアクセス方法
晴明神社へは、車かバスでのアクセスがオススメです。
車で参拝する場合、参拝者専用駐車場はありませんので、隣接するコインパーキングをご利用下さい。
バスで参拝する場合は、市バス「一条戻橋・晴明神社前駅」で下車し、徒歩2~3分です。
バス停のすぐ近くに現在の一条戻橋が架かっているので、そちらを先に見てから晴明神社へお参りすると良いでしょう。
地下鉄「今出川駅」からも徒歩で向かうことも出来ますが、徒歩15分程度かかりますのでご注意下さい。
まとめ
✔名称
村社 晴明神社
✔御祭神
安倍晴明
✔所在地
京都府京都市上京区晴明町806
✔営業時間
年中無休 9時~17時半
✔専用駐車場
無
近隣の有料コインパーキングを利用
✔御朱印
有
授与所にて頂く
初穂料:300円
オリジナル御朱印帳あり
✔アクセス方法
車かバスで可
バス:市バス「一条戻橋・晴明神社前駅」下車、徒歩2~3分
✔公式ホームページ
>>晴明神社 公式HP
✔その他特記事項
〇一条戻橋は晴明神社から南へ約100m
※見取り図は晴明神社公式HPより引用
「晴明神社」
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