今回は、京都府長岡京市に鎮座する「長岡天満宮」をご紹介します。
京都市の南西に位置する長岡京市は、その名にもあるようにかつては「長岡京」が置かれた土地でもあります。
西暦784年に平城京から遷都され、西暦794年に平安京へ遷都されるまでの約10年間、都として機能していたのが「長岡京」です。
しかしながら、平城京や平安京と比べて、都が置かれていたという認知度が非常に低く、関西地域に住む人間でなければその存在すら知らないという人もいます。
その長岡京市に鎮座する長岡天満宮は、歌人として名高い「在原業平」とも縁のある天満宮として有名です。
それでは、長岡天満宮へとお参りしていきましょう。
長岡天満宮へお参り
京都府長岡京市。名神高速道路や京滋バイパス、京都縦貫道が交わる京都南西の交通要所でもある大山崎インターチェンジから北に約3km、府道10号線沿いに巨大な鳥居と御池を構えるのは、長岡天満宮です。
読みは「ながおかてんまんぐう」。
かつて都が置かれていた土地である長岡京市に鎮座する長岡天満宮は、平安時代には天満宮境内を含めた周辺地一帯が主祭神である菅原道真公の所領だったと言われています。
「古今和歌集」にも詩が入集されている歌人・在原業平は、当時同じく歌人としても才能のあった道真公と共に、この地で詩や和歌を吟じ、音楽を奏でるなどして遊んでいたという話も残っています。
長岡天満宮の正確な創建時期は明らかになっていませんが、菅原道真公が太宰府へと左遷される際にこの地に立ち寄り、「我が魂 長くこの地に とどまるべし」と名残を惜しむ詩を詠んだことでも有名です。
その左遷の際に、菅原道真公が従者に渡した自作の木像を、道真公の死後に祀ったのが長岡天満宮の発祥だと伝わります。
非常に大きな鳥居をくぐると、参道の両脇にある広大な「八条ヶ池」(西暦1638年築造)を見渡すことが出来ます。
この池の中央を貫くように参道が通っており、ここにはシーズンになると霧島つつじがとても綺麗な花を咲かせます。
そのまま石畳沿いに参道を進むと道真公の詩を刻んだ石などを見ることが出来ます。
途中の脇道には、長岡京市の名物でもある「竹の子モナカ」の販売店があり、さらにその奥には休憩処もあります。
今回は立ち寄りませんでしたが、また機会があればぜひ立ち寄ってみたいと思います。
そのまま参道を進んで曲がり角を曲がると、天満宮らしい雰囲気のある参道が表われます。
途中には、奉納された献上酒の樽が置かれた大きな酒棚も見ることが出来ます。
私はほとんどお酒を飲みませんが、「菊正宗」や「黄桜」、「松竹梅」など私でも名前を知っているようなお酒がズラリと並べられており、まさに圧巻の一言です。
長岡天満宮の本殿に到着しました。
この本殿は西暦1941年に平安神宮(京都府)から拝領移築されたものだそうです。
まずは手水舎で手を清めましょう。
ちなみに、手水舎奥に見えるのは紅葉庭園・錦景苑(入園無料)。
参道途中に立ち寄れるこの紅葉庭園は、非常に情緒あふれる庭園で、少し時期を外してしまったのが悔やまれるほどの美しさでした。
ここに訪れた際は、ぜひ浄財による維持管理のご協力をお願い致します!
庭園内には、太宰府天満宮の宮司さんの字が刻まれた石碑もありました。
少し話が逸れましたが、手水舎で手を清めた後は、道真公に二礼、二拍手、一礼にてお参りします。
本殿周辺には、天満宮ならではの牛の像がいくつか置かれていました。中には仔牛の像もありました!
さらに本殿横には、長岡稲荷大明神も鎮座していますので、お稲荷様にご縁のある方はこちらへもご挨拶しましょう。
帰りは休憩処の前を通りましたが、そこで見かけたこの石碑に刻まれた詩に、太宰府へと左遷された道真公の悲しみと京の都への想いが強烈に表現されていました。
「桜花 主をわすれぬ ものならば 吹きこむ風に ことづてはせよ」
※桜の花よ、もし未だ主人を忘れないでいるのならば、太宰府にいる私へと吹いてくる東風に、ことづてをしてくれないか
長岡天満宮で頂ける御朱印と受付時間
長岡天満宮で頂ける御朱印はコチラ。
本殿近くの社務所で頂くことが出来ます。初穂料は300円でした。
これは私の個人的な印象なのですが、天満宮で御朱印の記帳をして下さる方は、みなさん字がとても綺麗な気がします。
御朱印が頂けるのは、社務所が開いている午前9時~18時(冬季は17時まで)となっていますので、ご注意下さい。
長岡天満宮オリジナルの御朱印帳も1000円で頂くことが出来ます。
また、長岡天満宮は近くに鎮座する走田神社(京都府長岡京市)の兼務社であるため、走田神社の御朱印も長岡天満宮で頂くことが出来ます。
初穂料は200円。
特に案内や表示はされていませんので、誤って走田神社の御朱印を頂くことは無いと思いますが、逆に走田神社の御朱印を頂きたい場合は、社務所の方に「走田神社の御朱印を下さい」と申し出る必要がありますので、ご注意下さい。
>>初穂の守護神、走田神社に参拝!御朱印と受付時間、アクセスも
長岡天満宮へのアクセス方法
長岡天満宮へは、車の他、いずれの公共交通機関でも無理なく参拝することが出来ます。
車で参拝する場合は、長岡天満宮の北側に専用のコインパーキングがありますので、そちらをご利用下さい。
専用駐車場は第1と第2があり、それぞれ利用料金が異なりますが、先に見えてくる第2駐車場よりも奥の第1駐車場の方には無料時間もありますので、第1駐車場がオススメです。
バスで参拝する場合は、阪急バス「開田駅」下車、徒歩2~3分です。
電車で参拝する場合は、阪急「長岡天神駅」下車、徒歩10分程度です。
駅から長岡天満宮までは平坦な道程ですので、駅からでも十分歩ける距離です。
まとめ
✔名称
旧府社 長岡天満宮
✔御祭神
菅原道真
✔所在地
京都府長岡京市天神2丁目15-13
✔営業時間
年中無休
夏季:9時~18時
冬季:9時~17時
✔専用駐車場
有
第1駐車場:最初40分無料、以降30分毎に100円
第2駐車場:30分毎に100円(1日最大600円)
✔御朱印
社務所にて頂く
初穂料:300円
オリジナル御朱印帳あり
✔アクセス方法
車・電車・バスいずれも可
電車:阪急「長岡天神駅」下車、徒歩10分
バス:阪急バス「開田駅」下車、徒歩2~3分
✔公式ホームページ
>>長岡天満宮 公式HP
✔その他特記事項
〇かつて境内周辺は菅原道真公の所領だった
〇在原業平も足繫く通い、道真公と和歌を詠むなどして遊んでいた
〇駐車場は第1駐車場に停めるのがオススメ
阪急「長岡天神駅」から「長岡天満宮」
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