今回は、京都府長岡京市に鎮座する「神足神社」をご紹介します。
桓武天皇(737年-806年)の見た夢によって創建されたと伝わるこの神社は、「神の足」と表記されるだけあって、陸上選手やサッカー選手など、足を武器に戦うスポーツ選手が度々参拝に訪れます。
あなたもその御利益にあやかってみませんか?
それでは、神足神社へお参りしていきましょう。
神足神社の由緒
京都府長岡京市、長岡天満宮からほど近い場所にガラシャ通りという1本の通りがあります。
かつて細川ガラシャが新婚時代を過ごしたとされる勝竜寺などが建ち並ぶこの通りを南に向かって進んでいると、左手に看板が見えてくるのは「神足神社」です。
読み方は「こうたりじんじゃ」。
かつては神足神社(こうだにのじんじゃ)と称した時代もあります。
神社の創建時期は明らかになっていませんが、創建の由来から西暦700年代中頃か、少なくとも官社に列されたと伝わる西暦854年以前の創建です。
官社とはいわゆる式内社のことで、かつて明治時代まで日本に存在した官公庁の1つである「神祇官(じんぎかん)」が管理していた神名帳に記載された神社のことです。
旧神足村の産土神(守護神)として祀られており、御祭神は舎人(とねり)親王となっていますが、正確なところは分かっていません。
※舎人親王・・・天武天皇の御子で、桓武天皇の大叔父(叔父の父)にあたる
創建由来として、かつて、桓武天皇が夢の中で田村(神足村の旧称)の池に神が降臨され、宮中を南方から襲おうとした悪霊を防いでおられたのを目撃したそうです。
そこで、桓武天皇がその田村にこの神を祭る社を建てたのが発祥だと伝わります。
宮中の南方から、ということで、この「宮中」とはおそらく平安京を指すものと思われます。(長岡京の可能性も)
現在では「神足」にあやかって、多くのスポーツ選手が参拝に訪れるようで、地元の駅伝チームなどはこの神社で必勝祈願をするそうです。
私も学生時代は運動部に所属していましたので、もし現役時代にこの神社を知っていれば、おそらく私も御利益を授かろうと参拝に訪れたでしょう。
神足神社へお参り・本殿
御祭神:天神立命、または舎人親王、もしくは祭神不詳
神足神社の一の鳥居は、ガラシャ通りにある「東神足交差点」を東に曲がったところにあります。
一の鳥居をくぐって境内へと足を踏み入れると、本殿へはほぼ一直線。
二の鳥居をくぐった先の左手には手水舎がありますので、ここで口と手をお清めしましょう。
神社の境内はこじんまりとしており、本殿前から境内全てを見渡すことが出来ます。
足腰は健康寿命の要と言っても過言ではありませんから、足腰に不安の無い人生を送れるよう祈りを込めて、二礼・二拍手・一礼にてお参りします。
本殿の真向かいには御千度石が建てられており、本殿とこの御千度石の間を行き来することで千度参りの祈願も出来ます。
神足神社へお参り・野神天神
御祭神:大歳神・鹿屋野比売命
神足神社本殿の横には野神天神があります。
「天神」とあるので、てっきり菅原道真公を祀る社だと思っていたのですが、調べてみるとどうやら違うようです。
鹿屋野比売命(かやのひめのみこと)は「古事記」に語られる神様の1柱で、イザナミとイザナギの間に生まれた草の神様です。
また、野神天神とは別に、本殿の西側にはもう1つ社が祀られています。
こちらは何の神様が祀られているのか分かりませんでしたが、古札納所のようにも見えます。
神足神社へお参り・勝竜寺城土塁
神足神社の西側には、勝竜寺城の土塁跡と空堀跡があります。
この勝竜寺城には細川藤孝(幽斎)や明智光秀が入城したそうです。
勝竜寺城本丸の北東に位置するこの土塁にかかる土橋は、勝竜寺城へと攻め入る敵兵を迎え撃つための「横矢掛かりの虎口」と呼ばれていました。
この土橋の幅はわずか1mしかありません。
というのも、城外から攻めようとする敵は、深い空堀と高い土塁に進路を阻まれるため、この土橋を渡るしか城内へと攻め入る手段がありませんでした。
その為、城を守る兵は土塁の上に予め陣取っておき、土橋に照準を合わせておくことで、幅1mしかないこの土橋に集中する敵兵を効率よく迎え撃つことが出来たと伝わります。
先ほどの写真と解説図を見比べてみると、確かに土塁に集まる敵兵を一網打尽に討ち取るには、非常に効率的だったことが分かりますね。
神足神社で頂ける御朱印と受付時間
今回、神足神社で頂いた御朱印はコチラ
初穂料は300円。本殿横の社務所にて頂きます。
ただし、社務所は土日祝日の午前中しか開いていませんので、御朱印やお守りを頂きたい場合はご注意下さい。
オリジナル御朱印帳は確認出来ませんでした。
神足神社へのアクセス方法
神足神社へは、車の他、電車と徒歩でのアクセスがオススメです。
車で参拝する場合は、神社の西側に駐車場(無料)がありますので、そちらをご利用下さい。
ただし、駐車スペースは3台程度しかなく、満車である可能性も多分にありますのでご注意下さい。
電車で参拝する場合は、JR「長岡天神駅」下車、徒歩20分程度です。
駅から少し距離がありますが、道のりは平坦ですので比較的参拝しやすいと思います。
タクシーを利用するのも良いでしょう。
まとめ
✔名称
乙訓十九座 式内社 神足神社
✔御祭神
天神立命または舎人親王
✔所在地
京都府長岡京市大字神足小字神足5
✔営業時間
土日祝 午前中
✔専用駐車場
有
利用料:無料
✔御朱印
社務所にて頂く
初穂料:300円
✔アクセス方法
車・電車で可
電車:JR「長岡天神駅」下車、徒歩20分程度
✔公式ホームページ
確認出来ず
✔その他特記事項
〇社務所の営業時間が限られているので注意
〇長岡天神駅を挟んで反対側には「長岡天満宮」も鎮座
>>在原業平も遊んでいた長岡天満宮へ参拝!御朱印とアクセスも
JR「長岡天神駅」から「神足神社」
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